解決事例
被相続人と生前交渉がなかった相続人との遺産分割
- ご相談内容
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妻が亡くなり,相続手続を行う必要がありましたが,子がなく,妻の兄弟が相続人になります。
妻の兄弟とは妻の生前から交渉がないため,そのような人たちに妻の財産を渡す気持ちになれません。
- 解決事例
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生前に交渉がない相続人であっても,相続人であることには変わりがないため,遺産分割協議を行う必要があります。
ただし,事情によっては,財産の形成に寄与した夫婦がより多くの財産を取得するべきだと考えられる事案や,葬式代などでほとんど相続財産が清算されてしまう事案があります。
そのため,生前に交渉がない相続人としっかり話し合いを行い,本件では,相続人である兄妹が,相続分を取得しないで遺産分割を行うことができました。
- ポイント
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遺産分割において、まず第1の問題は、遺産の所在・額などが分からないことです。
被相続人の近くにいた家族が把握していることが多いのですが、その人が協力してくれない場合、なかなか把握しにくく、協議に入ることが難しい場合もあります。
今回は不動産を誰が取得するかということが争点となりましたが、評価額を低く見積もることで交渉できる場合もあり、今回の事例はそのような評価額を低くすることが有効であった例だと思われます。