解決事例
裁判所の手続を使わず遺産分割をした事例
- ご相談内容
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Xさんは,亡くなった夫の兄弟との間で遺産分割について協議をしていましたが,生命保険金のことや葬儀費用のことなど色んなことが問題となっていました。夫の兄弟は感情的になっており,とても話し合いができないので,弁護士に間に入ってほしいとしてご相談に来られました。
- 解決事例
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いきなり家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てるのではなく,まずは話し合いで当方の主張をしっかりとわかりやすく伝えることから始めました。弁護士が間に入ることで,相手方も自分の考えをまとめて主張しようとするので,当事者同士の場合よりもスムーズに話が進みます。生命保険金は,受取人が相談者となっている場合,相談者が受け取るべきもので,遺産分割の対象とはなりません。このことについて,相手方が納得するまで説明をし,葬儀費用については,将来の法要に必要となる費用も含めて考慮するという柔軟な解決を図りました。最終的には相手方との間で合意し,遺産分割協議書を作成することができました。
- ポイント
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遺産分割の協議がまとまらない場合,家庭裁判所での遺産分割調停・審判の手続によることになります。
しかし,その手続には長い時間がかかることが多いため,争いが長期化したり,そのことによって身体的,精神的負担が重くなったりすることがあります。
本件では,十分な説明と話し合いにより,裁判所での手続きによることなく早期に解決することができました。
事件によっては,裁判所での手続を用いなければならないものもありますが,お互いの相続分については争いがないが,分割の仕方や感情面で話しあいがうまくできないような場合には,弁護士が間に入ることで,迅速に話がまとまることがよくあります。